My Story
私にとって『自閉症』とは、物心ついたときから身近なものでした。3歳年上の兄が自閉症であり、幼少期を同じ生活空間で過ごしました。自分自身、親の注目を得たい時期に次々と問題行動を起こし注目を強く惹き続ける兄。周りの人と違う恥ずかしさ、コミュニケーションの取れないもどかしさ、普通の兄弟が欲しい葛藤。日常的に感じるストレスから、少年時代はこうした人たちに対するイメージは必ずしもポジティブなものではありませんでした。
田中桜子先生、そしてABAとの出会いは令和元年の夏でした。当時、私は長年、教育・福祉とは無縁な業界で働いてきましたが、これまで逃げ続けてきた『兄』という自分の中の課題に向き合う事を考え始めていました。兄のような課題を持つ人の事を理解し、助けになることで幼少期から現在に至るまでの自分の中での問題をクリアし、それが今後の人生のスタートにもなるかもしれないと漠然とした考えを抱いている時に「自閉症は不治の病ではない」「自閉症は早期のうちに適切な介入を行えば良くなる」というBCBA-Dとして海外で実践されてきた田中先生のお話を聞き、これまで持っていた自閉症への考え方が変わりました。
日本国内ではABAについての認知度は低く、適切な介入方法についてはあまり浸透していません。それ以前に、私自身がそう過ごしてきたように自閉症という問題を抱えた人たちに対し、周りはどのように理解し、接点を持っていくべきか知っている人は多くありません。それを教える事のできる人も限られます。
自閉症という問題を抱えた当事者への直接的な支援はもちろん、社会として関わる周囲の人々の理解も含めてABAを通じた教育が必要と感じています。ABAを知ることで偏見、ストレスではなく、希望や融和の精神が育まれ、人間としての心の豊かさを少しでも広げていく機会が増えるよう、微力ながらも尽力していきたいと思います。
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